メルボルンに到着 バイク旅はトラブルから始まった

オーストラリア

メルボルン空港から宿まで

僕の旅はオーストラリアから始まった。

オーストラリアを選んだのは、英語が公用語であること、事前の下調べで無料のキャンプ場がたくさんあることが分かっていたこと。

それから、南半球なので時期的に暖かかったことなどの理由からだ。

英語には不安はなかった。

10年くらい前にTOEIC で945点を取っているし、洋書も500万語読んできた。

もちろん完璧ではない。

人の話が聞き取れないことは未だにあるし、使えない表現も多い。

でも、言いたいことは大体言えた。

バイクの旅なので、苦労することといえばメンテナンスやパーツの交換あたりになるだろうが、まあどうにでもなるだろうと気楽に構えていた。

横浜から船便でバイクを送り、日本で待つこと1ヶ月。

到着予定の何日か前に、メルボルン入りしたように記憶している。

空港に降り立つ。この高揚感っていうのは、いつだってたまらなく良い気分だ。

メルボルン空港のバス乗り場近く

宿に着くことすら大冒険だった初めての海外一人旅は、今は遠い昔。

インフォメーションで喫煙所とバス停の場所を聞く。一服したら、さっさとCBDに向かう。

明るいうちなら、到着側のバス停から宿までゆっくり歩いていけるし、迷っても余裕がある。強盗に合うリスクも少ない。

だから飛行機の到着時刻は、できるだけ早めにするのが鉄則。

旅慣れた今なら空港で寝ちゃうという選択肢もあるけれど、それはそれで下調べや装備は欲しい。

メルボルンのホステル NOMADS

というわけで、あっさり最初の宿に到着。

この宿はそんなに不潔でもなく、悪くない選択だった。

キッチンが狭くて、冷蔵庫もいつも一杯で、理想的とは言えないけど、そんな不便も旅のスパイスだ。

メルボルンのホステルの冷蔵庫

おわかり頂けるだろうか、このカオスっぷり。

取り出しやすいところに置いても、みんな使うから、次の日には奥の方に埋まってしまうのだ。

メルボルンのホステルNOMADのキッチン

冷蔵庫から右を向くとキッチンだ。

床にいろいろこぼれていて綺麗な写真ではないけれど、しっかり毎日掃除をしているのも見て取れる。

コンロが全部で8口しかなくて、飯時がこれまた混む。だからちょっと早めに料理を始めたりして工夫する。

「まったくよ~」なんてルームメイトに文句をいいながらも、ぜんぜんイライラなんかはしていなかった。

オーストラリアの検疫検査のカベ

しかし僕の旅は、順調に滑り出したわけではなかった。

バイクをしっかり掃除していなかったので、タイヤについた泥が検疫に引っかかってしまったのだ。

BMW R1200GS Adventure 南米を走った汚れ

梱包前の証拠写真は無いが、このレベルで汚れていたのは覚えている。いや、もっと汚かった。

ボディは拭いていったんだけど、タイヤまで気が回らなかった。

このとき知ったんだが、オーストラリアは固有の動植物を保護する観点から検疫がとても厳しい。

僕のバイクは、特別な施設での洗浄の上、検査官によるチェックを受けなければならないことになった。

その期間はなんと2週間。

普通の旅行だったら、それだけで全部の計画がパーになっているほど長い時間だ。

バイクも引き取れないから、どこかにしまっておいてもらわないとならない。

その保管料がまた馬鹿げていて、1日8000円という恐ろしい値段だった。

体力づくりもあって、普通ならタクシーを使う距離にある倉庫業者の集まる一角まで、1時間以上かけて歩いていく。

こんな何も無いところを歩いていった挙句に、ショッキングな事実を告げられる。

手続きをした時の、この値段を告げた業者のおやじの、爽やかな笑顔を今でも覚えている。

そりゃ気分がいいだろう、何の努力もしないで転がり込んできた案件で16万円も入ってくるんだから。

彼らにとって僕みたいなまぬけは、神様みたいなお客様だ。

泊まっていたホステルはせいぜい一泊二千数百円だから、人間様よりバイクのお泊り代の方が金がかかっている。

メルボルンを気楽に楽しむ

それでも僕は大して落胆していなかった。

精力的に観光をしていたわけでもないが、メルボルンの街をまったりと楽しんでいたのだ。

節約のために巻きタバコ覚えたら、シガレットよりも美味しかったこと。

手巻きタバコとヒュミドール

ホームレスがたくさんいるけど、日本みたいに追いやられていなくて「こっちの方が臭いものに蓋をしていなくていいな」と思ったりしたこと。

一番の理由は彼らが臭くないからだろう。

湿度が低いせいか、すぐ目の前を通り過ぎても何の害もないのだ。

それから、日本料理店がたくさんあるけど大体は中国人が経営していて、料理の名前の漢字が間違っていて笑えたこと。

寿司がとてもメジャーだけど、アボカドが入っていたり甘い味付けになっていたり完全な別物になっていること。

大通り沿いの寿司ショップは、小ぶりな一貫で5ドルとるような観光価格だったりするけど、ディスプレイが綺麗で、見ていて慰み程度には見ものだった。

一方で裏通りに入ると、近所で働いている人が昼ご飯に海に来るようなお店がある。

そっちは2,3ドルで、少食な人なら一本で一食分になるような大きな寿司ロールが買える。

僕はもちろん後者にお世話になっていた。

土日だっただろうか、決まった曜日には市場が朝から開いていて、いろんな種類のリンゴを食べ比べてみたりもした。

メルボルンのマーケット

日本のりんごと比べてしまったら、固くて水気も甘み少なくて、オーストラリア人がかわいそうになるレベルだ。

でも、カラッとした陽気のメルボルンを散策しながらかじりつけば、そんなりんごも最高のおやつになる。

街に止まってるバイクを眺めるのも楽しかった。日本車が多いのがうれしい驚きだった。

メルボルンの街で見かけたバイク

こんなふうに、足止めはされたけれども楽しく過ごしていた。

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