バイクに日本の泥が付いていたと言う理由で、洗浄のためメルボルンに拘束されて2週間。
ようやくバイクを引き取ることができた2016年11月下旬。

市内でバイクの盗難やいたずらがあってはたまらないので、受け取りと同時にキャンプを開始するため、朝から動く。
またもやトラブル グローブにカビ
しかし、ここでもトラブル発生。
バイクには、ジャケットやヘルメットなどのバイク装備と、テントをはじめとしたキャンプ装備を積んだ状態で輸送している。
その中のバイクグローブが酷いことになっていた。
かび、カビ、黴だらけになっていたのだ。
証拠写真は無いが、あまり見て楽しいものでもないだろう。
原因としては、日本で輸送業者に預けるまでに着用していた皮脂や湿気が、風通しの悪い船室の、バイクのケースの中でカビの温床になったのだと思われる。
イメージとして、グローブの表面積の2割くらいにカビが生えている感じ。
もちろん裏側はもっと激しい。
とてもじゃないが、着用したくない。
ホステルにはもともと荷物をバイクで取りに行く予定だったので、ホステルのキッチンでグローブを洗う。
表に停めてあるバイクになにか起きないか、心配しながら。
グローブはナックルガードが付いているようなごついのではなく、ただの革のグローブなのだが、硬くてなかなか裏返せないのがもどかしかった。
この踏んだり蹴ったりな感じ、想像してもらえるだろうか。
バイクの汚れといい、カビといい、対処しておけば回避できる話だ。
そこがまた気分を萎えさせる。
素材によっては乾燥剤も効果的。
またメルボルンを出る際には、パトカーに声をかけられるなんてこともあった。
理由は馬鹿げた話で、僕のナンバーに SA の文字があったことから、
「サウスオーストラリア(おとなりの州)から来たのか?」
なんて問いかけ。隣の車線の運転席から、なんとも気軽に話しかけてくる。
正直僕は、「なにか違反行為しちゃったかな」とびくびくしていたので、蓋を開けれ見れば、しょうもないの一言。
警官なんだから自国のナンバーくらい把握しておけって話だ。
でもね、ミラーに見えているパトカーが流れと共に近づいてきて、挙句に声をかけてくるその感触。
あんまり楽しいもんじゃないよね。
これはまぁ何回あっても構わないくらいの些細な話だけど、おそらくこういうシールを貼っておけば防げた。

JAFでカルネを申請するときにもらえるシールだ。
でも正直なところ、僕は旅の間ほとんど貼っていなかったが、この日以外には何の問題も起きなかった。
たぶん、国際間協定のルールを把握している警官がそもそも少ないし、摘発するモチベーションもない。
でも、ルールとしては必須のものだそうなので、同じことを考えている人は、まぁ付けておいたほうがいいだろう。
JAF カルネで使用する国識別記号「Jマーク」とはなんですか?
いろいろあったが、ツーリング出発
ともあれ、無事バイクにまたがり、ルームメイトともお別れし、最初のキャンプ地へ。
いろいろてこずったので、初日は300km程度。
メルボルンから西へ、グレートオーシャンロードをひた走る。
曇り空で、最高のツーリング日和とは行かないが、まぁ雨さえ降らなければ勝ちだ。

このころには手洗いしてびしょびしょだったグローブも乾き、気分も完全に復活して、ライディングを楽しんでいた。
下の写真は自分の撮影ではないけれど、グレートオーシャンロードの走行風景がよくわかる一枚。

崖の上にでるような場面が多く、つねに崖と荒れた海が見える。
相当な爽快感だが、余所見に注意だ。
まぁ制限速度に合わせていれば、危ないことはない。
キャンプ場
記念すべき海外初キャンプは、Aire River East Campground。
国立公園内の有料のキャンプ場だ。
このころは、まだキャンプ場を探すノウハウも確立していなかったので、10ドルくらいの料金を到着時にネットで払った。
僕は旅全体を通して、キャンプは無料の場所でやってきた。
しかし、有料の場所はそれはそれで、何かしら払うだけの価値がある場合が多い。
ここでは、こんなものに出会うことができた。

わかりやすく写真を明るくしているが、日没前後のかなり薄暗い中での遭遇。
コアラがこんなにも移動速度が遅いだなんて初めて知った。
狩る気なら、こんなに簡単な獲物もない。
距離も、よろうと思えば1メートルまで寄れるような状況だった。
ツーリング初日でコアラに出会えるなんて、やっぱり僕はついてるんだろう。
このときはもう、冒頭に書いたいろんなトラブルは頭から抜け落ちている。
客観的にみても、シアワセなやつかもしれない。
そしてこの夕日。



そんなこんなで、つまらないトラブルは色々とあったものの、海外バイクツーリングの初日は気分上々で終わった。
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