次に野宿した場所は、White Criffs Reserve。
上の写真の通り、石灰かなにかの白い崖の名前が付いている場所だ。
この川のおかげで、野宿がとても気持ちいい。

どこにテントを張ろうかなぁっと。
先客のテントがあちこちにある。

開けていて、平らないいスペースを見つけられた。
とりあえず、椅子だけ組み立てて一服。
運転の疲れを癒す。
この椅子、Helinox(ヘリノックス) チェアワンは、ドカッと深くのけぞって座れるので、気分的にも「リラックスだぁ~!」となれてお気に入り。
組み立ても分解も簡単だし、耐久性もある。素敵すぎる旅のお供だ。

一服したら、この良い感じの日陰にテントを立てる。
ここにも2泊したのだが、翌朝は完全に太陽に照らされていた。
一日中気持ちのいい場所を探すのは難しい。

テントのすぐ裏手。
川へは身長ほどの高さの崖になっているが、誰がつけたか梯子があるので、アクセスは簡単。
これがこのキャンプ地のお風呂にもなる。

たくさん張ってあったテントは、実は全部このバスの乗員だった。
パースからメルボルンと言ってたかな、オーストラリア横断の旅を大人数でやろうっていう企画らしい。

2泊目の夕飯に誘ってくれて、パスタとポテトをご馳走になった。
写真のサングラスのおにいちゃんがオレンジ色のじょうごを持っているのにお気づきだろうか。
このじょうごで、3リットル10数ドルの安ワインを流し込んだりして盛り上がるわけだ。
僕は酒にはめちゃくちゃ弱いし、警戒心を捨て去る気も無いので、他人に囲まれて泥酔するようなリスクは取らない。
だからこのファンネル(じょうご)飲みをすすめられたときは辞退したけども、それでも輪に入ってると楽しい。
ゲームもやった。探偵と殺人鬼とを決めて、尋問しながら犯人を捜していくようなやつ。
意外に自分も活躍できて、楽しんでたなぁ。
翌朝は川に飛び込ませたり、飛び込ませられたり。


このおにいちゃん勢いよすぎる。

これは僕。だいぶびびってるな。
ちなみに、日本人の衛生観念からすると、この一見ナイスな川も実は「汚ったねぇ!!」と叫ぶレベル。
だいたいからして、水が茶色い。
日本は本当に川の水の清らかさを誇った方がいい。
オーストラリアもニュージーランドも南米も、ほとんどのヨーロッパ諸国も、清流なんてものは存在しなかった。
まぁ流れが澱んでいるから、泥が溜まっていて汚く見えるだけかもしれないけれど。
あと覚えていることと言えば。
彼ら、たばこを巻く紙がないというんで、持ってる紙を丸ごと渡していた。
そうしたら、巻き紙を全部使われてしまった。
なんでこんなことを覚えているのかというと、バスのドライバーに紙がないか聞きにいったときの、彼のセリフが印象的だったからだ。
一言一句は覚えていないけど、
「あいつら全部使っちまったのか。しょうがないやつらだなぁほんと。」
くらいは言っていたように思う。
そんなに長いセリフではなかったけど、僕の善意を酌んでくれ、それを台無しにした乗客に憤りを見せ、そういう彼の態度が、僕のタバコを吸えないやるせなさを随分と慰めてくれたんだ。
これが仮に、「あーそりゃ自業自得だよね。お人よしのおまえが悪いわ。」なんて言われていたら、僕の思い出は酷く苦いものになっていただろう。
だから、僕は「損をした」とは思っていないし、次に同じことがあったら、同じように巻紙を差し出すだろう。
まぁ巻き紙は50枚1ドルのはした金なので、そもそも大した話ではないのだけど。
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